Cちゃんの家に小菊が咲いていた
昔ながらのこの家に小菊が咲いていた。今は空き家になったけど、私にとっては思い出深い家。
長屋
この家は、昔ながらの「長屋」でなつかしい佇まい。
勝手ながら、このままであって欲しいと願っているが、残念ながら家主であったお爺さんがもういない。
前を通る時、寂しいと思うのは私だけだろうか。
…………………………
私の友達Cちゃんが引っ越してきたのは、40年以上も前のこと。
家がすぐ近くだったので、毎日のようにJちゃんと遊びに行った。
私達3人の母親同志ももちろん仲がよく、そのうちの私の母とJちゃんのお母さんは働いていたので、Cちゃんのお母さんは私たちに「うちに遊びに来て〜」と言ってくれた。
そこで、いろいろなことを学んだ。
お釜でのご飯の水加減や、掃除の仕方からマナーまで。
Cちゃんのお父さんはマナーに関してはとても厳しかったけど、今となっては感謝している。(笑)
その家には最初お風呂が無かったけど、ついにCちゃんのお父さんが風呂場を建て増ししてピカピカの「ステンレス」の浴槽を買った時には、私たちまで招待してくれて驚いた!
ピカピカのお風呂で3人一緒にワイワイ入っていたら、Cちゃんのお父さんが台所から「湯加減はどうだー」と叫んでいた。
Cちゃんはしかめっ面をしていたのが忘れられない。
その後も、小学校で駒ヶ岳登山の時雨にあたりドロドロになった時、学校にCちゃんのお母さんが私たちを迎えにてくれて、そのままCちゃんの家のお風呂で温まった。
Cチャンは想像力が豊かで、私にいろいろなことを教えてくれて、言うまでもなく毎日が楽しかった。
Cちゃんと私の家の間に一軒よその家があり、今のスマホなど無い時代だから、糸電話で話してみようという提案が持ち上がって、早速学校から帰ってそれぞれの家の屋根に登り、糸に重りを付けて投げ合った。
何回も投げて、ようやく重りをつけた糸がCちゃんのもとにたどり着いた。
糸がピーンと張ることが困難で結局は上手くいかなかった。
その夜私の家の屋根の上で二人で「星の観察」という名目で親に許可をもらい、夜空を眺めていた。
星がいっぱい見えて、いろいろな星座がわかるほどだった。
その場所から今、夜空を見上げても、あの日の夜空のようなたくさんの星を眺めることはできなくて残念に思う。
思い出を長々と書いてしまったけど、
Cちゃんは自分の理想の部屋の間取り図を描くことが好きで、色鉛筆で、色をきれいに塗って見せてくれた。
今、私がこういう仕事に携わっていて、家に関していろいろ考えるのが好きなのは、そこが原点になっていたのかもしれないと思う。
Cちゃんが県外の大学に行った頃、引っ越してしまい、その後そこへよそからお爺さんが引っ越してきた。
そのお爺さんも今はもう住んでいない。
家の前には、小さな黄色の小菊がたくさん咲いていた。
とても可愛い花で、今から咲こうとしてる蕾もいっぱいある。
なんだか健気で寂しい気持ちになったけれど、私にとってこの家には楽しい思い出が詰まっている。
BEST ROOM! BEST SMILE!
この部屋で過ごす笑顔の日々が
輝く未来につながりますように
エイブルネットワーク盛岡店
お問い合わせは
019-604-3344
関連した記事を読む
- 2024/11/15
- 2024/09/20
- 2024/09/10
- 2024/09/03