おもいかえす「介護」のこと
土曜の晩、ETV特集「日々、われらの日々~鉛筆画 木下晋 妻を描く~」をみて、私の心の奥にあったものを思い返しました…。
介護する人、介護される人、生きるということ
NHKドキュメンタリーで、創作と介護の中で葛藤する老夫婦の日々の生活が描かれていました。
土曜の晩にふとテレビを見たとき、木下 晋さんの描いている鉛筆画がとても暗いような、そして苦しみが伝わる印象でした。
普段から、夜の見る番組は寝る前にちょうど良い、ほんわかしたものしか見ないことにしています。
ですから、実はこの番組を見るか一瞬迷ったのですが、昔 子供の頃見た祖父母の介護や近いうちにしなければならないであろう親の介護、そして自分たちの事などを現実に受け止めなければならないので、これは見ておこうと思いました。
鉛筆画の一人者の木下 晋さんはこれまで障害や病を抱えながらも懸命に生きる人々を描いてきたそうです。
そして今描いているのは、パーキンソン病に苦しむ妻 君子さんの姿です。
君子さんは自分の今の姿を描かれてもいいのだろうか、心情はどうなのか?と疑問に思い、そこが知りたいと私は思いました。
木下 晋さんの正直な気持ちと、君子さんの正直な気持ちは現実を隠すことなく語られており、心にしみました。
君子さんは時より発作を起こすと薬を飲まなければならないのですが、その痛みがおさまるまで苦しみます。
とてもせつない姿なのですが、必死に耐え生きているのです。
その姿を夫の木下 晋さんが描いているのですが、最初 私はこのような時、絵を描くことができるのだろうか、と思いました。
でもそこには、君子さんの理解と人には説明できないほどの絆があるのだなと思いました。
君子さんが、自分の姿を懸命に描く夫の姿を後ろから見て、自分の気持ちを素直に語るシーンがあったのですが、この言葉を聞いて私の疑問の答えがここにあったと思いました。
君子さんはリハビリのために、買い物にも出かけます。
家族のために、体の調子が良い時は台所にも立ちます。
時々、弱音を吐くこともあるし、言葉のぶつかり合いもある。
昔、私が子供のころ 祖父の介護をしていた祖母の言葉や様子が思い出されました。
現実は本当に大変です。
おだやかな日もあれば、ショッキングな日も突然やってきて。
心のそこにしまっておいた、祖父母や父の介護の日々を紐解いた気がします。
病で苦しいときほど本当に自分にとって身近にいる人にあたってしまうこともあるし、そして優しくもなれます。
私にもできるかもしれないと思う事と、私にはできないと思うことがありましたが、大事なのはやはり家族の助け合い。
木下 晋さんと妻 君子さんの生き方にとても考えさせられましたし、強く生きていくための勇気も頂いた気がします。
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